性欲の衰えは加齢のせいと考えている方がほとんどです。
これはある意味正しいのですが、完全な正解ではありません。
性欲の減少は「テストステロン」という男性ホルモンの減少が原因です。
テストステロンは加齢とともに減少するホルモンですので、加齢とともに性欲が減少するのは事実です。
しかし、テストステロンを増やせれば、ある程度の年齢になっても、性欲が衰えることはありません。
そして、男性ホルモンであるテストステロンを増やすのに有効なのが運動、特に筋トレです。
その理由や、セックスに効果が見込める筋トレ・運動について解説していきましょう。
目次
筋トレ・運動は性欲をつかさどる「テストステロン」を増やす
加齢とともにテストステロンは減少しますが、減少する原因は加齢だけではありません。
男性の場合、30代を境に筋肉量も減少を始めます。
実は、筋肉量の減少はテストステロンと無関係ではないのです。
テストステロンは主に睾丸にある男性ホルモンですが、筋肉の発達や骨格の形成に直結するホルモンでもあります。
つまり、テストステロンが減少することで筋肉も減少していくのです。
逆に言えば、筋トレで筋肉を大きくすることでテストステロンの量が増え、その結果性欲の減少という悩みも解消できます。
また、セックス自体も全身の筋肉を使用する全身運動です。
満足度の高いセックスをするには、それなりの筋肉と、運動を続けるための持久力が重要なのは皆さんご存じの通り。
その点からも筋トレと有酸素運動を行うことは、性欲の維持、ならびにセックスには重要なポイントになります。
【注意】激しすぎる運動は逆に性欲が低下する可能性がある
ただし、激しすぎる運動は逆に性欲を低下させる可能性があるという研究結果があることに注意が必要です。
2017年、アメリカのノースカロライナ大学の研究チームは、1,000人以上の男性についてアンケートを取り、まとめた結果を発表しています。
研究の結果、軽度、中程度の運動をしている男性は性欲が高い傾向にあり、強度の高い運動を長期間行っている男性は性欲が低い傾向にあるという結果が出ました。
もちろんこれはアンケートによる「傾向」をまとめたもので、科学的な根拠がある研究ではありませんが、気になる研究結果です。
研究チームによると、激しいトレーニングはその後の疲労度が高く、この疲労がテストステロンの減少に直結しているのではないかとしています。
いずれにしても「過ぎたるは及ばざるがごとし」という言葉もありますので、あまり激しすぎる運動はおすすめしません。
性欲アップやセックスが有利になる筋トレ・運動
では、実際に性欲をアップさせる運動や、セックスに直結する筋トレにはどのようなトレーニングがあるのでしょう?
セックスや性欲増強に直結するトレーニングについてまとめておきましょう。
①スクワット
性欲アップを目指すのであればやはり筋トレです。
上でも触れたとおり、テストステロンは筋肉の増大に作用するホルモンですので、筋トレを行い筋肉量を増やすことでテストステロンは増加します。
テストステロンを増やし、さらにセックスに直結する筋肉である「PC筋」を鍛えると効率がいいでしょう。
PC筋とは恥骨尾骨筋とも言われ、ペニスの根元と肛門の間にある筋肉です。
PC筋を鍛える=勃起力アップ
このPC筋を鍛えることで期待できるのが勃起力の強化です。
勃起しているペニスは、海綿体に多くの血が流れ込んでいる状態となっています。
PC筋を鍛えるのに適しているのが「スクワット」です。
その正しいトレーニング方法をまとめてみましょう。
- 足は肩幅に広げる
- 背筋を伸ばしたままでゆっくりしゃがむ
- 膝がつま先より前に出ないように
- 息は少しずつ長く吐く
- 太ももと床面が平行になる位置で10秒止める
- ゆっくり立ち上がる
この正しい動きを自分の太ももの筋力の限界からプラス1回か2回をめどに行いましょう。
②腹筋
セックスのときにするピストン運動に直結するのが腹筋の筋力です。
腹筋が衰えるとピストン運動の持続が難しくなり、気持ちよさを感じる以上につらさを感じてしまって満足度の高いセックスができなくなってしまいます。
そんな腹筋を鍛えるのに最適なトレーニングがクランチです。
クランチは腹筋を効率的に鍛える事が可能
皆さんが想像するいわゆる腹筋トレーニングは、あおむけに寝ている状態から状態を持ち上げ、胸を膝につけるようにする運動かと思います。
クランチはそれに近い運動ですが、より腹筋に直接負荷をかけるトレーニングです。
- あおむけに寝て膝は90度に曲げる(ひざ下をソファや椅子に乗せるとやりやすくなります)
- 息を吐きながら首を上げ、自分のへそを見るようにします
- 首と肩を地面から上げますが、腰は地面についたまま行います
- 首と肩を上げた位置から息を吸いながら首と肩を下ろしていきます
成人男性であればこれを20回3セットほどが目安となりますが、自分の筋力と相談し、筋力の限界から1~2回頑張って続けるようにしましょう。
クランチは1回の運動における腹筋への負荷が少ないトレーニングですので、3セット行う場合はインターバルが空きすぎないようにするのがコツ。
できれば20秒以内に次のセットに移るようにしてください。
③プランク
腹筋と同時に体全体の体幹を鍛えられるのがプランクです。
プランクにはロープランクやサイドプランクなどいろいろな種類がありますが、ここでは基本となるロープランクについて解説します。
- 足を肩幅に広げうつぶせに寝ます
- 両腕の肘から先を地面につけ、両腕とつま先で体を支えて起き上がります
- 形は腕立て伏せに近いですが、地面につくのが手のひらではなく肘から先全部という点が異なります
- この姿勢で腹筋に力を入れ、体をまっすぐに保ちます
- 30秒ほどこの姿勢で静止しますがその間呼吸を止めずに続けるようにしましょう
30秒静止し10秒休憩を入れる形で8回ほど行うのを目安にしましょう。
もちろんこのトレーニングも無理は禁物ですが、苦しくない程度で行っても効果は得られませんのでご注意ください。
④ジョギング
有酸素運動はやはりジョギングが最もおすすめです。
有酸素運動を行うことでテストステロンの分泌量は上がり、性欲の上昇が見込めます。
また有酸素運動を行うことで心肺機能、持久力が高くなり、セックスの際の持久力も向上します。
性欲アップの為に筋トレとあわせて行いたいこと
満足度の高いセックスを望むのであれば、性欲の上昇は必須条件です。
性欲をアップさせるためにはテストステロンを増加させる必要があります。
テストステロンを増やすには筋トレ・有酸素運動の他にも方法があります。
それらの方法を確認しておきましょう。
テストステロン増加が期待できる食事・サプリメントの摂取
テストステロンは食事で増やすことが可能です。
男性ホルモンの主成分はたんぱく質。
特に、動物性たんぱくを摂取しましょう。
さらにテストステロンを増やすにはアミノ酸なども必要となりますので、高たんぱく低カロリーな肉、鳥のささ身などがおすすめです。
アミノ酸では
なども意識的に摂取するといいでしょう。
もちろん、食事だけではなくサプリメントなどでも摂取は可能。
サプリメントで摂取する場合は、必ず内容成分を確認して摂取するようにしましょう。
ちなみに、テストステロンを増やすために必要な食事に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
生活習慣の改善
テストステロンは正しい生活習慣を送ることで、減少を抑えさらに増やすことも可能になります。
毎日同じテンポで生活を送り、三食摂ってしっかり睡眠時間を確保することで、テストステロンの分泌量は増えていくのです。
睡眠時間が短く、食事の回数は日によってバラバラ、運動もあまりせずに過ごしていると、体内のホルモンバランスにも影響が出ます。
こうした生活習慣の乱れはテストステロンの低下にも直結しますので、規則正しい生活を送り、適度な運動をするように心がけましょう。
まとめ
精力の低下は男性ホルモンの一種テストステロンの減少に直結しています。
そのテストステロンは、精子の産生のほか、筋肉の増大にも直結するホルモンになります。
つまり、筋トレで筋肉を増やしていけば、テストステロンの量が増え、性欲もアップするわけです。
セックスをいつまでも楽しむためには、最低限必要な筋肉量があります。
テストステロン増強のために筋トレを行うのであれば、満足度の高いセックスができるような筋肉を鍛えるようにしましょう。
また、テストステロンは食事やサプリメントでも補強することが可能です。
こうしたところにも気を配りながら効果的な筋トレを行うことをおすすめします。