朝起きた時に勃起している状態の「朝立ち」
若いうちは朝立ちを恥ずかしい現象と思いがちです。
歳を重ねると朝立ちしなくなり、悩みの種になります。
実は、朝立ちには「男性の健康状態を表すバロメーターの役割」があるのです。
「最近朝立ちしなくなったな」と感じる男性は、健康状態に問題がある可能性があります。
この記事では、朝立ちの仕組みや健康との関係性について解説し、朝立ちしない原因や対処法についてご紹介します。
目次
朝立ちの仕組みとは
朝立ちは、健康な男性なら性的興奮に関係なく誰しもが起こる現象です。
生理現象なので、決して恥ずかしいことではありません。
男性は寝ている間も陰茎(ちんこ)に血液を送り込んで勃起することで、陰茎の健康を保とうとしています。
朝立ちは「夜間陰茎勃起現象」の一環
朝立ちは「夜間陰茎勃起現象」の一環で、無意識に起こる生理現象の一種です。
実は、健康的な男性は、夜間の睡眠時に大体4〜8回ほどの勃起現象が起きています。
そして、夜間の勃起現象は睡眠サイクルに大きく関係しています。
人の睡眠には、
- 浅い眠りの「レム睡眠」
- 深い眠りの「ノンレム睡眠」
の2種類あります。
「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」がそれぞれ90分サイクルで、一晩に交互に繰り返されます。
レム睡眠では、身体は休息している一方で、脳は活発に働いており、夢を見たり特定の神経が刺激されます。
そして、副交感神経が刺激され勃起現象が起こります。
レム睡眠中に眠りから目覚めることが多く、勃起現象と目覚めが重なったタイミングが「朝立ち」となります。
60代以上の高齢者は、レム睡眠だけでなく、ノンレム睡眠時でも夜間陰茎勃起現象が起こることがあります。
夜間陰茎勃起現象は、健康的な男性だけに起こる現象ではありません。
実は「男の赤ちゃん」や「女性」にも起こります。
朝立ちは健康な証拠
朝立ちは、男性器官が正常に働いていることを示しています。
なので、身体が健康である証拠になります。
睡眠時に勃起現象が起こるということは、ペニスの海綿体に十分な血液が送り届けられていることを表しています。
寝ている間に勃起現象が周期的に起こることで、ペニスに新鮮な血液が送られ、筋肉の柔軟性が保たれています。
朝立ちは決してやましい現象ではなく、男性機能と健康を守ってくれるという大切な役割があるのです。
朝立ちしないのはEDの前兆かも?考えられる3つの原因
「最近、朝立ちしなくなった…」と感じられる場合、EDの前兆の可能性があります。
朝立ちによる勃起力が弱くなりますと、必然的にセックスの際の勃起力も弱まっていると考えられるからです。
朝立ちはEDの初期症状やEDの度合い、EDの原因を考えるための重要な要素の一つです。
それでは、なぜ朝立ちしなくなるのか?考えられる原因を3つご紹介します。
考えられる原因①:疲労・ストレス
過度な疲労とストレスは万病の元と言われる通り、朝立ちしない原因としても考えられます。
特にストレスが溜まると、副交感神経が刺激されにくくなりますので、勃起が起きにくくなります。
働き盛りの男性では、仕事における責任やプレッシャーにより疲労やストレスを溜めてしまいがちです。
できるだけ仕事とプライベートを上手く切り替えて、疲労やストレスを溜め込まないように心がけることが大切です。
考えられる原因②:男性更年期障害
男性ホルモン(テストステロン)が減少していく男性更年期障害も、朝立ちしなくなる原因として考えられます。
女性の場合は、閉経と共に女性ホルモンが急激に下がっていきますが、男性ホルモンは年齢を重ねるにつれて徐々に減少していきます。
また、過剰なストレスやプレッシャーも男性ホルモンを減少させる要因となります。
考えられる原因③:血管障害
男性の体内に張り巡らされている動脈の中で、最も細いのがペニスの動脈です。
そして、動脈硬化などの血液障害は、細い血管から起こりやすくなっています。
したがって、朝立ちしなくなった原因として、ペニスの動脈での血液障害が考えられます。
血液障害をそのまま放置しておきますと、ペニスだけではなく脳や心臓の血管にも症状が広がり、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気につながる可能性があります。
朝立ちの頻度を上げるために試すべき3つのこと
朝立ちは健康指標として大きく役立ちます。
朝立ちが頻繁に起こるということは、身体が健康である証拠です。
ここでは、朝立ちの頻度を上げるために実践するべきことを3つご紹介します。
適度な運動をする
適度な運動は血流を促進させてくれますので、朝立ちに対しても作用します。
朝に軽くウォーキングしたり、ストレッチをすることによりストレスが軽減されて血流も良くなります。
また、筋トレは男性ホルモンの分泌に効果があるため、精力アップに繋がります。
特に、下半身の筋トレ(スクワットなど)は、勃起するために不可欠なPC筋を鍛え、朝立ちのしやすさに貢献します。
男性ホルモンを補充する
注射やサプリメントによる男性ホルモンの補充は効率的でおすすめです。
男性ホルモンの「テストステロン」は、精液の作成や質の向上に大きく関わっているホルモンです。
勃起は精巣に溜まった精液を外に出すための準備状態のため、精液が十分に作られていないと勃起しにくくなります。
男性ホルモンを補充し精液の作成を促してあげることで、朝立ちの頻度を上げることに繋がります。
気になる場合は医師にも相談を
明らかに朝立ちしなくなったと感じる場合は、泌尿器科などの医師に相談するのも良いでしょう。
朝立ちするかどうかにおいて、精神的な要因でなく、身体的な要因の可能性があります。
朝立ちしなくなった原因が血行不良の場合は、心臓や脳でも血液障害が起こる危険性があります。
目に見えて朝立ちの頻度が少なくなったと感じる場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。
朝立ちの時に痛いと感じたら別の症状の可能性あり
朝立ちすることは身体が健康的である証ですが、朝立ちの時に痛みを感じる場合は別の症状の可能性があります。
例えば、亀頭が痛む場合は、血流が悪くなっていることで血栓が起きている可能性が考えられます。
また、陰茎が痛む場合は、陰茎硬化症(ペロニー病)の疑いもあります。
他にも性感染症や尿路感染症、皮膚の炎症などが原因とされる病もあります。
朝立ちでペニスに痛みを感じる時は、泌尿器科の医師に診察してもらうべきです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
朝立ちの仕組みや朝立ちの原因などのメカニズムを紹介しました。
朝立ちを恥ずかしいことだと思う人もいるでしょうが、健康な男性なら誰しもが起こる生理現象です。
逆に朝立ちしなくなったと感じたら、健康面を疑うべきです。
ぜひ朝立ちをご自身の健康を表すバロメーターと考えて、朝立ちするために生活習慣を見直すなどの対策を行ってください。